進捗日記

うまくいくかどうかは関係ない。何事も経験だ。好きな言葉は「ダメもと」です。

💐マッチのようなお香を焚いたら、イメージがどんどん広がっていった話。

 

 

大学を卒業してからというもの、

なんていうか、属するものが何もなくなったので、

生活の再構築のようなことについて、

ぽつらぽつらと考え始めています。

まあ、具体的に何をしているかというと、

今までやってきたひとつひとつのことについて、

これをやる意味は何か、みたいなことを

ふんわり考えているというわけです。

(せっかくひまになったので、あんまりかっちりやりたくない)(笑)

 

そんな私にとって、

今、先生的な立場にいるのが(もちろん間接的にですが)(笑)

クララ・ブラン(Klara Blanc)さん 。

もともとインスタで拝見していて、

「きれいでユーモアもあって最強だなー」と思っていたのですが、

その流れでYouTube も見ていくうちに、

クララさんがひとつひとつのことについて

考えに考え抜いて実行されていることが分かりました。

私はこういうかたが大好きです。

 

で、先日、YouTube でクララさんの休日の様子を拝見したのですが、

その中でお香を紹介していて、

私もなんとなくやってみたいと思いました。

それで、先日出かけたときにそのことを思い出し、

ひとつためしに買ってみました。

 

 

 

 

お香ってはるか昔にちょっと焚いたことがあるくらいだったので、

なるべく簡単なのがいいなと思い、

今回はマッチのように擦って使うタイプのものにしてみました。

(世の中、便利になっているんですねー)

 

 

 

 

で、家に帰って早速焚いてみました。

久しぶりにマッチを擦るのもまた楽し。

(昔はみんなマッチを使っていました)

しばらくすると、

ほのかな香りとともに煙がひとすじ立ちのぼり、

その煙をぼーっと眺めているうちに、

もしかして瞑想ってこういうことなのかな、と思ったり。

10分くらいで焚き終わるので、

たとえば頭が疲れたときにこのお香を焚いて、

無心で煙を眺めると、脳疲労の解消にもいいかもしれません。

 

で、その翌日。

毎週、宅配の人が来る日の朝に

玄関掃除をすることにしているのですが、

その掃除が終わったあとに、ふと

そうだ、玄関でお香を焚いてみよう、と思いました。

マッチをシュッ。

そのとき、何とも言えないスッキリとした気持ちになったのです。

 

それは玄関掃除をした自分へのごほうびでもあり、

玄関を清めるための儀式のようなものでもあり、

ただ漫然と掃除をするのではなく、

掃除をするとこんないいことがあるよ、的なしめくくりかた。

うまく言えないんだけど、

なんでもそんなふうにしたら、

心地よく過ごせるのではないかと思いました。

そしてそんなふうに考えることは、

クララさんがYouTube のなかでくり返しおっしゃっていることにも

通じるのではないかと思えてきました。

 

と、ここでふと

以前大学で学んだ「実存主義」のことが頭に浮かびました。

 

 

「人間の本質はあらかじめ決められておらず、

実存(現実に存在すること)が先行した存在である。

だからこそ、人間は自ら世界を意味づけ行為を選び取り、

自分自身で意味を生み出さなければならない」

ジャン=ポール・シャルル・エマール・サルトル

 

 

 

 

私がフランス好きなのも、

実はこのへんに理由があるのではないかと思えてきました。

いやー、奥が深いですねー。

話が広がりすぎたので、今日はこの辺で。

(まだまだ広げたい気持ちはあるものの)(笑)

 

 

f:id:happy_go_lucky_yuu:20240415163528j:image

箱が2段重ねになった形で売られていて、

下の段にお香をのせるマットが入っています。

私は藤(Japanese Wisteria )の香りを選びました。

(もしご使用になられる際には、

火の取り扱いにじゅうぶんご注意ください)

 

 

 

💬今週のお題「外でしたいこと」を書いてみました。

今週のお題「外でしたいこと」

 

人様のお題に乗っかるのが楽しいので

今日も書いてみます。

 

「外でしたいこと」と言って真っ先に思い浮かぶのは

「レストランのテラス席でスパークリングワインを飲む」です。

なぜそう思ったかというと、

家の近くにまさにそういう感じのレストランがあって、

この前通りかかったら、

桜の花を眺めながらお酒や食事を楽しんでいる人たちが見えたからです。

率直に

「うわー、いいなぁ」と思いました。

桜は盛りを過ぎたようですが、

天気のいい日にぷらっと行って、

一献傾けたいと思います。

 

 

 

💬お題「お味噌汁に入れたい具を3種類教えて!」に沿って書いてみました。

お題「お味噌汁に入れたい具を3種類教えて!」

 

 

お味噌汁の具でいちばん好きなのは、キャベツと油揚げ。

大根と油揚げもいいですね。

じゃがいもと玉ねぎの組み合わせも好きです。

 

お味噌汁は体にいいって言いますからねー、

いろんな具で作ってみようかな。

 

 

 

📚ついに家計簿も手放すときがきました。

 

 

わが家には過去の家計簿が入っている箱が2つあるのですが、

ついにこれも手放すときがやってきました。

 

家計簿をつけるようになったのはおよそ36年前。

結婚が決まり、いずれ家計を預かることになるのだと考え、

一年前から準備しようと思ってつけ始めました。

当時"MINE " という雑誌があり、節約のノウハウなどが載っていることも多く、

家計簿のフォーマットも

たしかこの雑誌に載っていたかたのやりかたをまねて作ったような記憶があります。

 

そして36年の間には

 

引っ越しをしたり、

家族が増えたり、

私の仕事が変わったり、

息子が進学したり就職したりと、

 

時の流れとともに家計簿は続いていきました。

(息子が生まれたばかりのときは

夫が家計簿をつけてくれました。

あと、家族で旅行に行くときも

家計簿はなぜか夫がつけてくれてますね(笑)。

どうもありがとう)

 

その間、夫はずっと同じ仕事をし続けました。

激務で大変なこともいっぱいあったと察しますが、

本当にあっぱれなことだと思います。

 

私にとってこの家計簿は

なんだか家族の歴史のような気がして

なかなか処分できなかったのですが、

ここに越してくる前後あたりから

いろんなものを断捨離したこともあり、

自分にとって大切なものについて考える習慣ができました。

 

そこでこの間ふと家計簿の箱を開けて眺めてみたんですが、

実際こんなふうに箱を開けて眺めたことさえ

ほぼなかったことに気がつきました。

そして眺めてみても、中身をじっくり読む気にもなれず、

いやむしろ「(読むのが)めんどくさい」とという気持ちのほうが先に立ち(笑)、

ペラペラッとめくって、すぐに箱に戻してしまいました。

 

ということは、

今が処分のしどきかな、と思い、

ためしに5冊ほどやってみたら、

何のことなく処分できました。

 

家族の歴史なら、

写真でもふり返ることができるし、

大事なことは家族の記憶にも残っているから、

家計簿はとっておかなくても大丈夫だと思いました。

 

というわけで、

最初の1冊(これはやはり思い入れが強いのであとに回します)(笑)と

過去5年分だけ残して、

あとはサクサク処分しようと思います。

 

 

f:id:happy_go_lucky_yuu:20240412101012j:image

これが1冊目の家計簿。

ノートの柄などに歴史を感じますね(笑)。

 

 

 

🎨中園さんの絵と向き合ってきました。「歩く、赴く、移動する 1923→2020 Eye to Eye—見ること」@東京都現代美術館

昨日、中園さんの本の話について書きましたが、

東京都現代美術館で中園さんの絵が展示されていると聞き、

早速行ってきました。

絵を見に行くというよりは、

私の気持ちが中園さんに近づいていて、

「会いに行く」と言ったほうがいいような感覚でした。

 

この美術館には何度か行ったことがありますが、

建物そのものに魅力があると感じます。

どなたが設計されたんだろうと思い、ググってみると、

柳澤孝彦さんというかたでした。

 


外観を見ただけでも、来てよかったと思いました。

 

そしてはやる気持ちをおさえつつ、

「歩く、赴く、移動する 1923→2020 Eye to Eye—見ること」の展示室に入りました。

 

 

1階と3階に展示があって、

中園さんの絵は3階に展示されていました。

まず最初に見たのが「ポスト人間」。

2007年に墨で和紙に描かれたものだそうです。

 

最初の感想は「思っていたより大きい」でした(210×150cm)。

ネットの画像でも拝見していたので、

どんな絵かは分かっていたのですが、

実際に見ると迫力が違いますね。

この絵のタイトルがなぜ「ポスト人間」なのか、

いろいろ考えてみましたが、分かりませんでした。

 

「ポスト人間」はこちらから見れます。↓


そして、2枚目は無題のもの。

中園さんの作品は、そのほとんどが無題です。

この絵は2012年に描かれたものだそうです。

 

こちらから見れます。↓

 

ひとりひとり(と言っていいのかどうか分かりませんが)の表情からは

あどけなさやかわいらしさを感じるのに、

全体の重厚感と奥行きがすごいのです。

(画像で見たときは感じませんでした)

 

部分部分で見ていくと、

平面なのに立体的に書かれているというか、

それが何層にも重なっていて、

たぶん一度見ただけでは

その層のぜんぶを見つけることは難しいのではないかと思います。

それと、ところどころ絵の具が盛り上がっている部分があったりして、

やはりこれは実際に見に行かないと分からないことだと思いました。

 

そして3枚目。

この絵は2010年に描かれたもののようです。

この絵はほかの2点と比べるとやや小さめですが、

やはりレイヤーがすごいというか、

「あ、ここにも顔がある」などと思い、

探し物をするような気分で

ついつい見入ってしまいました。

 

こちらから見れます。↓


中園さんのどの絵についても言えるのは、

まず、ほかの展示物とは趣を異にしていて、

見ているうちに自然と考えさせられるのです。

 

いったいこの絵はどんな理由でこのような構図になったんだろう。

どうしてこの絵を描こうと思ったんだろう。

絵が完成するまで、いったいどのようにして重ねていったんだろう。

 

この3枚の絵を一度見て、

ほかの展示もあるのでまずは最後までぜんぶ見て、

でもそのまま帰る気になれず、

ふたたび戻って中園さんの絵だけを1枚ずつ見てから帰りました。

 

機会があったらほかの絵も

ぜひ見てみたいと思いました。

 


f:id:happy_go_lucky_yuu:20240411145131j:image

建物の中も素敵です。

平日だったので、ゆったり見られました。

 

 

 

📙しばらくは中園さんのことばかり考えていました。『穏やかなゴースト 画家・中園孔二を追って』村岡俊也

 

 

中園孔二さんという画家のことを

どうやって知ったのか、

そのきっかけについてはまったく覚えていないのですが、

知れば知るほど知りたくなるというか、

とても魅力的な人物であることが分かりました。

 

たとえば、バスケットボールに夢中だった高校生の中園さんが

ある日突然絵を描いて生きていくと宣言し、

二階の自宅の部屋から階段、玄関にかけて

昼夜を問わず

壁や天井を絵や創作物で埋め尽くしていったというエピソードも

驚きでしたし、

芸大に入学してからも、まわりの人に与えた影響は計り知れなく、

教授をして「天才が現れた」と言わしめるほどの才能もすごいと思いました。

でも、なにより衝撃的だったのは、

そんな中園さんが25歳という若さですでに亡くなっていたことでした。

 

そんな中、この本が出版されていることを知り、

早速取り寄せて読みました。

 

 

読み進めていくうちに、

中園さんにはもともと絵の素養があったこと、

わざと危険にさらされるようなことをして、

はらはらするのが好きらしかったこと、

まわりの人がみんな中園さんのことを好きになってしまうような

好青年だったことなど、

本当に魅力的な人だったのではないかと察しました。

 

You Tube でも、中園さんのインタビューがいくつか載っていて、

見ることができるのですが、

その中で

「自分を表現できるのであれば、

それは別に絵じゃなくてもよかった。

自分の場合はそれがたまたま絵だった」というようなことをおっしゃっていて、

それはなんとなく分かるような気がしました。

 

そんな傑出した才能を持つ中園さんですが、

絵を描き始めるとほかのことができなくなってしまうという一面がありました。

あと、ひとりきりでこもって絵を描きたいという欲求があっても

なかなかかそれがなわなくて

お困りになっているような場面もありました。

絵の世界のことはよく分かりませんが、

どなたかがマネジメントしてくださる環境があれば、

絵にもっと集中できただろうな、と思いました。

このあたりはなんかちょっともったいない感じがしました。

 

中園さんはその後高松でひとり暮らしを始めるのですが、

そんなある夜、夜の海に泳ぎに行って

そのまま帰らぬ人になってしまいます。

 

ここからは完全に私の想像ですが、

もしかしたら中園さんは、

夜の海の中で

とてつもなく美しいものに出会ってしまったのではないか。

そして息を止めてその美しさに見とれたまま

天に召されてしまったのではないか。

そんな気がしてなりません。

そして、中園さんという人物を知ってから、

私自身、死というものがすこしだけ

身近であたたかいものに感じられるようになった気がします。

 

また、中園さんは別のインタビューで

「ひとり暮らしはさびしいけど、そのさびしさもまたいい」

というようなことをおっしゃっていて、

それを聞いたとき、ふと、

エミリー・ディキンソンさんという詩人のことを思い出しました。

エミリーさんは人生の大半を一人でひっそりと生きていらしたそうで、

いったいどんな心持ちだったのだろうと思っていたのですが、

ご自身曰く、

 

「わたしに幸せなことがあります。

わたしがわたしであって

ほかの誰でもないことです」

 

とおっしゃっていたそうで、

はたからどう見えようと、

その人のことはその人自身にしか分からないし、

その人自身にも分からないことがあるかもしれない。

そんなことを感じました。

 

なんだかうまくまとまらなくてごめんなさい。

 


f:id:happy_go_lucky_yuu:20240410155940j:image

しみじみ読んでよかったと思える本です。

そしてつい最近、中園さんの絵が展示されるという情報を得ました(つづく)。